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「名前??寝ちゃったの?」
『んー、起きてる…』
「何言ってるか分からないよ…」
「シリウス!?」
「んー?」
誰かに話しかけられた気がして
目を開けると
すぐ目の前にシリウスの顔があって
つい大きな声を出してしまった。
オープンキャンパスの日でよかった…
周りもそれなりにざわついてて
そこまで、気にはされなかった。
「かっ、か、顔!近いよ!」
「あー、照れてるんだ―可愛い名前」
こいつ…この年にして、プレイボーイってわけか…?
ああ、絶対に私いま顔真っ赤だよ…
な、なんかムカつく…
「そうだね、すっごく恥ずかしい。シリウスは恥ずかしくないの?」
「ないよ!ぜーんぜん恥ずかしくない!」
「あ、そう。こーんなに近くで、今私が動いたらチューだってできるんだよ?」
「…っ!は、恥ずかしくない!」
口ではそう言いながらもすっかり顔を真っ赤にしている。
形勢逆転だ。
「やっぱりシリウスの方が可愛いよ。」
真っ赤な顔でじーっと見つめてくるから
鼻の頭にキスしてから席をたった。
「何か本取ってくるからここにいてね」