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「名前!おかえり!」
「シリウス!?起きてたの!?」
「うん!食べてほしいものがあるんだ!」
「うぇ!?何なに?」
シリウスに手を引かれて冷蔵庫の前に立った。
「最近ね、ずっと働いてるから、大変だなと思って作ってみた!」
って言っても、おつかいの時に買った材料だから
お金は名前のなんだ…ごめん
なんて、突然沈んだ声で話す。
冷蔵庫から取り出されたのは
グレープフルーツのゼリー。
『な、7歳でこんなモン作っちゃうの!?
ずっと自炊してる私でも作れないよ!!』
驚きのあまり、つい日本語で言ってしまった
シリウスは何を言ってるのかさっぱりわからないようで
キョトン
とした顔で私を見上げる。
「うー…ありがとう!!私のお金なんて気にしないでもうじゃんじゃん使って…!
ほんとうに嬉しい!シリウスが1から作ったの?」
「…うん!ぜんぶ僕が作った!」
「すごいよ!シリウス才能あるよ絶対!さっそく食べてもいい?」
少し間を開けてから
すごく嬉しそうに笑った。