原作沿鼬長編弐

□巻の37
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イタチ、鬼鮫、寧々の3人は
自来也たちから逃げ、
国境近くの洞窟で体を休めていた。










鮫「イタチさん、一旦アジトに帰りましょう。」



鼬「あぁ、そのつもりだ」



『アジト…?ねえ、暁って何人いるの?』



鼬「オレと鬼鮫を含め、現在9人だ」



鮫「イタチさん、寧々さんを組織に入れて貰うおつもりですか?」



鼬「あたりまえだろう。こいつは抜け忍だ。それに…」



『………。』









イタチは寧々の手を握る。













鼬「怖いか?」



『……ん、平気。』




平気と言いながらも若干脅えている様子に
イタチが気づかないはずがなかった。










鼬「…大丈夫だ、オレが付いてる」




『……ありがとう』






そう言って彼女は笑った。
心も表情も失いかけていた彼女に少しずつ
色が戻ってくる。












胸が熱くなる。それは心臓病の所為でも
イタチを想い痛んだときとは違う熱さ。
じんわり温かくなっていく感覚。
イタチと再会したことで心が満たされていく感じだった。



















鮫「しかし、リーダーもそう簡単に了承しないんじゃ?」



鼬「鬼鮫…木ノ葉の笑う“殺戮人形”…って、聞いたことはないか?」



『………!』



鮫「あぁ!あの…笑いながら人を殺める黒い翼の天使のことですか?」




鼬「それが、コイツだ」



鮫「おや!そうでしたか…まさか、イタチさんの女でしたとは」



鼬「寧々、お前に少し大切な話をしてやろう」



『…大切な話?』



鼬「お前のその力があれば、問題ないとは思うが…。組織に入る際にメンバーと手合わせをしなければならないかもしれない」



鮫「我が組織、暁はS級犯罪者の集まりですからね、皆かなりのやり手ですよ、もっとも…アナタなら大丈夫でしょうけど」




『………。』



鼬「しかし、油断はできない。その時の為にメンバーの能力を教えておこう」



鮫「それがいいですね」
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