原作沿鼬長編弐
□巻の32
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『あ、おはようサスケ』
サ「……あぁ」
『今日は任務?』
サ「いや、休みだ」
『…そう。』
木ノ葉崩しがおわってから、サスケの様子が変なのだ。
しかし、寧々にはだいたいの理由がわかっていた。
木ノ葉崩しの時、砂の守鶴を倒した
うずまきナルトが原因だろうと。
おちこぼれだったナルトが自分より強くなろうとしている。
その焦り、そして大蛇丸のことで頭がいっぱいなのだ。
二人、朝食を摂るが今日も無言。
木ノ葉崩しがおわってから毎日この調子だった。
『サスケ…おいしくない?』
サ「は?何が?」
『いや、その…ずっと黙ったままだし…怖い顔してるから』
サ「………。」
『ごめん、』
サ「…何に対して謝ってるんだよ」
『サスケにとって私は邪魔?』
サ「は?」
『………。』
サ「何なんだよ…」
『本戦のとき、思ったの。サスケにはもう私が必要ないんじゃないかって』
サ「………?」
『本戦までの1ヶ月。どんな修行をしてきたかはわからないけれど、サスケはびっくりするほど成長していた。私はサスケがあんなに出来る子だとは思っていなかった』
サ「………。」
『私はサスケを大切にしすぎた。私の所為でサスケは自分の殻を破ることができなかった』
サ「結局は、オレが弱いって言いてぇのか?」
『違う。私がアナタの側にいることでアナタは強くなれない』
サ「意味わかんねぇよ」
『サスケは強い。いずれ私より強くなる。』
サ「………。」
『そして万華鏡写輪眼を開眼しゆる…可能性を秘めている』
サ「………!」
『そして、イタチよりも…アナタは』
サ「オレの前でアイツの名を上げるな!!」
『…ごめん、でも…』
サ「何だよ!?オレがナルトより劣ってるって言いてぇのか!?それとも奴より弱いオレを慰めてんのか!?あぁ!?」
『そんなつもりは…っ……!』
サ「姉さんはオレが嫌いか!?」
『どうして、そんなわけないでしょ!』
サ「オレの側にいるのが嫌か!?」
『違うっ…私は…!』
サ「チッ…、もういい。オレに構うな!」
『……サスケ、』
サ「うぜぇんだよ」
『………。』
サ「今でもイタチを想ってるくせに、平然とオレの側にいやがる…。姉さんが何を考えてるかわかんねぇ」
『……ごめん。』
サ「………。」
『私はサスケを守る為に、強くする為に、アナタの側にいる…』
サ「守ってなんていらねぇよ!!いつまでオレを子供扱いするつもりだ!?」
『……!』
サ「お前の顔なんてもう見たくねぇ!」
そういい残しサスケは家を出て行った。