原作沿鼬長編壱
□巻の9
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その日の夕方、
サスケとイタチは縁側に腰かけていた。
サ「父さんは兄さんのことばかりだ…」
鼬「オレが疎ましいか?」
空を見上げながら問うイタチと
困惑するサスケ
サ「……!!………。」
鼬「別にいいさ…忍ってのは人に憎まれ生きてくのが道理ってもんだからな」
サ「そ、そんなふうには……」
サスケは黙って考えた。
サ「(兄さんの言う通りだ…ホントはオレ……兄さんのことを…)」
鼬「クク…優秀ってのも、考えものさ。力を持てば孤立もするし、傲慢にもなってくる。最初は望まれ求められていたとしてもだ」
サ「……。」
鼬「ただ…お前とオレは唯一無二の兄弟だ。お前の越えるべき壁としてオレはお前と共に在り続けるさ」
イタチは微笑んで言う。
「たとえ憎まれようともな…それが兄貴ってもんだ」
ガタン!
突然、玄関の扉が勢いよく開く。
二人は音に驚く。
そして自室にこもりっきりの寧々も何事かと部屋を出る。
「イタチはいるか!出てこい!話がある!」
そこに居たのは三人の警務部隊だった。