原作沿鼬長編伍

□巻ノ123
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兜「僕みたいなインテリはじっと見つめられるのに慣れて無くてね」





















カブトは着ていた
羽織のフードを深くかぶる。
彼の羽織からは
無数の蛇が顔を出している。















サ「幻術対策か」

鼬「あの蛇たちの動き、俺達をちゃんと感知してるぞ…」

サ「蛇は体温感知と下で匂いを口内に送り嗅覚感知もする。」

鼬「随分勉強したな、まるで蛇博士だ」

サ「調べたさ、大蛇丸を倒す為にな」

兜「でもただの蛇博士じゃあこの僕は倒せないよ!ここは僕のフィールド…自然が僕の味方をする」

















カブトの羽織から顔を出していた
蛇たちが巨大化した。




























『(巨大化した…?)』

サ「?」

鼬「地の利か?トラップでもあると見ておけよ、サスケ」

兜「トラップ?…そんなものじゃないよ」

サ「!」

鼬「!」
























サスケとイタチ目掛けて
無数の蛇が突っ込んでくる。


























ゴッ…!





























大きなチャクラの化身が
それを薙ぎ払う。





















兜「それが須佐能乎だね」

鼬「手荒いぞ、サスケ!殺すなというのはわかってるな!」

サ「大蛇丸の力を手に入れているようだしな、そうそう死にはしねーよ!」

鼬「サスケ!!」

サ「フードだろ!」























サスケは須佐能乎で
カブトの羽織のフードを捲るが
その羽織の中にカブトの姿は無く
代わりに三匹の蛇が現れた。























サ「!!」

鼬「!!」

『(速い!!いつの間に!?)』






















シュルルルル…!






















羽織の中に居た蛇達は
個々に別れ動きだす。























ガッ!!

















サスケは草薙の剣を投げ
蛇の尾を捕らえたが
すぐに蛇は尾を裂き逃げ出す。























サ「インテリも度が過ぎてるな。顔の次は姿まで隠して引きこもるか」

鼬「………」

サ「脱皮して逃げてるだけか?大蛇丸の残り物を移植しただけの劣化版だな」

兜「サスケくん、君。僕のことナメてるよね〜、まぁ確かに僕のビンゴブックの手配凶度は君以下だったし大蛇丸様に比べればたいしたことないしね」

サ「…確かに、それで隠れてるつもりなんだとしたらな」




















サスケの眼が万華鏡へと変わる。





















『サスケ!気をつけて!チャクラがあちこちに分散してる!!』

鼬「これじゃどれが本物か分からんぞ」

兜「流動的に肉体を変化する能力だよ、身体の体液を使って分離する。脱皮に見えるのはそのせいだね」

サ「………」

兜「これは鬼灯一族の肉体変化能力を調べ応用し生まれた技術だ。君も知ってるだろ?水月だよ。彼は人から水へ、水から人へ変化する」






















シュウウウ…



























先ほどサスケが裂いた尾が
元の形へと修復される。
























兜「そして兼ねてより僕が持ってる圧倒的回復力…と言っても、これは元々うずまき一族の女の体を調べ得た回復技術。君の良く知る香燐だよ。」

サ「…香燐が、うずまき一族だと?」

兜「うずまき一族の血を継ぐ者は髪が赤いのが特徴でね、生命力はゴキブリ並みだよ。さぁ。そうなると気になるのはもうひとりの君のお仲間だけど、イヤ、もう仲間ではないのかな?」

サ「………」

兜「とにかくあの三人を選んだ君はお目が高い。君は興味ないみたいだけど黒呪眼を持つ寧々まで仲間にした。」

『………』

兜「以前、僕は寧々から黒呪眼のチャクラも黒死血も、僅かだけど奪ったしね。存分に調べさせてもらったよ」

鼬「だからあの時、お前は…」

兜「ククク、イタチ、君は僕に操られるのがこれで二度目だったね」

『………あの時アンタは私のチャクラを纏っていた、だから私たちはアンタの存在に気づけなかった。それだけだ、姑息な奴め』

鼬「………」

兜「あぁ、そうだよ、僕はあの時君のその力に心底惚れて居たからね。この忍世界で才能の無い者は存在すら否定されるけど、才能が無いなら無いであるところから付け足していけばいい。」

サ「…その言い分だと、どうやら重吾の能力も持っているようだな。大蛇丸から呪印をくらってたか?」

兜「違う!あんなものはただの付け焼刃さ!その力だけは己から身体に修めた!龍地洞でね!!」

鼬「龍地洞だと!?まさか…!」

『!!』

兜「そう、見つけたのさ!!妙木山…湿骨林と並び伝えられる伝承のその場所を!!」
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