原作沿鼬長編肆

□巻の98
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五影会談の会場でサスケは
窮地に追い詰められていた。










水「これで二人っきりね」












サスケは水影によって
密室に閉じ込められていた。












水「アナタの後ろ…その壁は最初の攻撃の時に蓋をしておいたの。これでここは完全な密室。逃げ道は無いわ。」



サ「………。」



水「私は、火・水・土の三つの性質を使う。だから血継限界も二つ持ってる。」





















水影は印を結び、
息を大きく吸うと
白い煙を勢いよく吐き出した。















【沸遁・巧霧の術】
















サ「!」























白い霧に包まれたサスケは
須佐能乎の異変に気が付く。












サ「…溶けている……」


















水影が吐き出した霧は
酸性で、物を溶かす性質を持っていたのだ。
サスケはそれに気が付き
須佐能乎を大きくする。













サ「ハアァァアアア!!」

























ガクッ

















サ「ゲホッ…」














しかしサスケの体はもう限界、
チャクラを練った瞬間
血を吐きその場に座り込んだ。
















水「どうやら下で随分雷影殿に絞られたようね。…悪いけどアナタを助ける気は無いの。」



サ「ハァ…ハァ……」



水「このままイイ男が溶けて崩れていくのはいつ見ても心が痛むけど……死んでもらう」



サ「ぐっ…」



















サスケの須佐能乎も限界が来て
表面からみるみるうちに溶け出す。

























そんな時サスケが霧とは違う
白い霧に包まれた。























ボフン…!





















水「!?」



サ「!?」


















そこに現れたのは…



























『サスケ!……って、何ココ…』



















寧々だった。




























サ「姉さん!?…何で……」




『マダラに置いてかれちゃってね、歩けないからサスケのとこに飛雷針で飛んで来たんだけど…、戦闘中?』



サ「チッ…何を呑気に…」




『!』


























シュウウゥゥウウウゥ…




















『何、コレ。溶けてる…?』



サ「酸の霧だ。須佐能乎でも防げない…」




『………須佐能乎もダメ…か……』




































寧々は黒羽根を伸ばし
サスケと自分を包むようにして
霧から逃れる。










その衝撃で飛雷針の時に
生じた白い煙が退き
水影が寧々の存在に気が付いた。







ズジュゥゥウウゥウ…





















水「…アナタは……、」




『………。』




水「黒木寧々……」




『ふふっ…知って頂けて光栄です。水影さま。』




水「……どうしてここに…、ここは私が作り上げた密室…」



『……アナタに話す義務は無い。』




水「………時空間忍術…?」



『……さあ。』























シュウウゥゥウウウ…
















黒羽根も少しずつ溶けていき
寧々とサスケは絶体絶命の状態だった。

















サ「……姉さん…どうすんだよ」



『……何とかするから。』



サ「………。」




『いざって時は私の足の代わり、よろしくね』




サ「あぁ。」




















そう言って寧々は印を結び、
水影に向け手を翳した。


















水「……見たことない印ね…」




『今から存分にお見せしましょう』
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