原作沿鼬長編肆

□巻の97
1ページ/3ページ











カ「チッ…マダラのヤツ…」



ヤ「逃げられましたね…」



ナ「…寧々の姉ちゃんは、逃げねェのかよ」



『……逃げられると思うの?この脚で…』


















寧々は術式が施された
自分の足を眺める。



















カ「……それは、マダラの術か?」



『自分でこんなことするような馬鹿じゃないです』



ヤ「……で、その術式の所為で歩くことが歩くことができないんだね」



『………まあ、そんなところです』



カ「何故、マダラに抵抗しない?お前ならマダラを…」



『私にはまだやることがある。だからそんな危ない橋は渡れない』



カ「…それは、木の葉を潰すことか?」



『……さあ?けど…今の私には木の葉を潰すことはできない。まあ、この間は惜しいところまでやらせてもらったけど』



ヤ「やっぱりキミもペインと一緒に木の葉に来てたんだね」



『……あと少しで皆殺しにできたのに』



ナ「何で……」



『………?』



ナ「何で、寧々の姉ちゃんは、…木の葉を潰すことに拘るんだってばよ」



『…まだ分からない?何度も言ってるでしょ……イタチを、一族を、殺したのは全て木の葉……だから私は…!』



ナ「…姉ちゃんはイタチのこと愛してたんだろ?だったらイタチ意志を継ぐのが妥当だろ!!」



『…っ、うるさい!あんたなんかに私の何がわかるってのよ!サスケのこともそう!どうしてそんなにサスケに拘るの!?』



ナ「………前に、イタチに同じこと、聞かれたってばよ…」




『………!』



ナ「何で、サスケに拘るんだ、って」




『………。』



ナ「オレはイタチにこう言ったんだ。お前よりサスケのことを兄弟だと思ってる、って。けど…そうじゃなかった。イタチは、サスケを本当に…」



『くっ……、知ったような口、聞かないで…っ…』



ナ「…寧々の姉ちゃんだって、サスケのことは大事なんだろ?」




『……そんなの当たり前じゃない』




ナ「…だったら、いいんだ。」




『どういうこと?』



ナ「…サスケはオレが止める。サスケを闇の中から掬ってやらねェと…、サスケは…だんだん、深いところに行っちまう。」



『………止める?何を言って…』




ナ「オレはサスケの友達だ。だから、それはオレがやらなきゃならねェ。」



『………。』




ナ「…寧々の姉ちゃんだって、サスケが闇に沈んでいくのは見たくねェだろ?だから…サスケも、寧々の姉ちゃんのことも、オレが止めてやるってばよ」




カ「……ナルト…」




『ナルト、夢ばっか語ったって意味がないのよ。もっと現実を見なさい。アンタが言ってるのは絵空事ばっかりよ』




ナ「…あぁ、わかってる。それもイタチに言われたってばよ」



『………。』
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ