原作沿鼬長編肆
□巻の97
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カ「チッ…マダラのヤツ…」
ヤ「逃げられましたね…」
ナ「…寧々の姉ちゃんは、逃げねェのかよ」
『……逃げられると思うの?この脚で…』
寧々は術式が施された
自分の足を眺める。
カ「……それは、マダラの術か?」
『自分でこんなことするような馬鹿じゃないです』
ヤ「……で、その術式の所為で歩くことが歩くことができないんだね」
『………まあ、そんなところです』
カ「何故、マダラに抵抗しない?お前ならマダラを…」
『私にはまだやることがある。だからそんな危ない橋は渡れない』
カ「…それは、木の葉を潰すことか?」
『……さあ?けど…今の私には木の葉を潰すことはできない。まあ、この間は惜しいところまでやらせてもらったけど』
ヤ「やっぱりキミもペインと一緒に木の葉に来てたんだね」
『……あと少しで皆殺しにできたのに』
ナ「何で……」
『………?』
ナ「何で、寧々の姉ちゃんは、…木の葉を潰すことに拘るんだってばよ」
『…まだ分からない?何度も言ってるでしょ……イタチを、一族を、殺したのは全て木の葉……だから私は…!』
ナ「…姉ちゃんはイタチのこと愛してたんだろ?だったらイタチ意志を継ぐのが妥当だろ!!」
『…っ、うるさい!あんたなんかに私の何がわかるってのよ!サスケのこともそう!どうしてそんなにサスケに拘るの!?』
ナ「………前に、イタチに同じこと、聞かれたってばよ…」
『………!』
ナ「何で、サスケに拘るんだ、って」
『………。』
ナ「オレはイタチにこう言ったんだ。お前よりサスケのことを兄弟だと思ってる、って。けど…そうじゃなかった。イタチは、サスケを本当に…」
『くっ……、知ったような口、聞かないで…っ…』
ナ「…寧々の姉ちゃんだって、サスケのことは大事なんだろ?」
『……そんなの当たり前じゃない』
ナ「…だったら、いいんだ。」
『どういうこと?』
ナ「…サスケはオレが止める。サスケを闇の中から掬ってやらねェと…、サスケは…だんだん、深いところに行っちまう。」
『………止める?何を言って…』
ナ「オレはサスケの友達だ。だから、それはオレがやらなきゃならねェ。」
『………。』
ナ「…寧々の姉ちゃんだって、サスケが闇に沈んでいくのは見たくねェだろ?だから…サスケも、寧々の姉ちゃんのことも、オレが止めてやるってばよ」
カ「……ナルト…」
『ナルト、夢ばっか語ったって意味がないのよ。もっと現実を見なさい。アンタが言ってるのは絵空事ばっかりよ』
ナ「…あぁ、わかってる。それもイタチに言われたってばよ」
『………。』