オビト原作沿い中編
□巻ノ七
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「ここから先、もうあと戻りは無しだ。わかってるな、ねねこ」
『…わかってる。後にも先にも私に戻る場所はもう、無いんだから』
「…そう、だったな」
『それで、世界を創り変えるにはまず何をしたら良いの?』
「世界の創り方を教えるにはまだ力が足らん。」
『………』
「そうすぐに拗ねるな。昔から変わらんなお前は…」
『………?』
「…いいか、話は最後まで聞け。お前にはかつて未来予知能力があったと、先に言ったな。」
『……うん、』
「まずはその力を取り戻すべく俺が修行をつけてやろう」
『え?』
予想外の言葉だった。
マダラが私に修行をつける?
聞き間違いかと思った。
私が思っていた世界の創り方とは違くて、
もっと、こう、マダラの言いなりのままに
色々なことをすることから始まると思っていた。
「すぐにそれができる訳じゃない。それには段階が必要だ」
『だ、段階?』
「そうだな、簡単に言うなれば、万華鏡写輪眼を使いこなすことからだ」
『どうして、そこに万華鏡写輪眼が出てくるのよ…、私が未来予知を出来ていた頃、この目はまだ持っていなかったはずだわ』
「相変わらず鋭いな」
『?』
「未来予知こそがお前の万華鏡写輪眼の真の力だからだ」
『わたしの、本当の力…、』
「万華鏡写輪眼を自由に扱えるようになればお前の本来の力である未来予知ができる。」
『…どうして、そんなことがわかるの?』
「……ねねこ、俺を誰だと思っている」
誰って、そんなの…
仮面で顔を隠しうちはマダラを名乗る怪しい男。
あなたが何者なのかはわからない。
私を選んだ理由も定かではない。
「俺はうちはマダラだ。」
『…それは知ってる』
「…言っただろう、俺はお前をずっと見ていたと」
『……うん、』
「お前の事ならなんでも知っている」
この人が本当にうちはマダラか否かというのは
今のわたしにとって然程重要ではない。
今の私にとって繋がりはこの男しか居ない、
この人についていくことしか出来ないのだ。