オビト原作沿い中編

□巻ノ四
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『オビトくん!!』

「っうわ!!?」




リンと別れ家路につくオビトに声をかけた。




「なんだ、ねねこか…驚かすなよ」

『いや、呼んだだけなんだけど』

「って、お前が急に現れたんだろ!!」

『ずっと呼んでたのにオビトくんが無視してたんでしょー!』

「え?」

『え、本当に聞こえてなかったの?』

「まじか」

『大丈夫?もしかして動揺してる?』

「ど、動揺…?」

『さっきリンさんに告白みたいなこと言っちゃって』

「ブーーーーーッッッ!!!?」










図星を突かれオビトは勢いよく噴き出す。
















「お、お前っ、何盗み聞きしてんだよ!!!」

『違うの、気配を消す修行をしててバレないかオビトくんで試してたの』

「だからそれが盗み聞きって言うんだよ!!!」








オビトは顔を真っ赤にして言った。








『オビトくんはリンさんが好きなの?』

「っ、ま、まぁ、な…」

『それならわたしもオビトくんが好きだよ』

「…ばーか、お前にはまだそういうのは早ぇーよ」

『なによ、子供扱いしないで』

「子供だろ」

『オビトくんだって!!』

「お前よりかは大人だ」

『フン、そういうことは写輪眼を開眼してから言ってよね』

「なんだと!!」









ねねこは腕を組み
口を尖らせプイと横を向いた。











『でも、リンさんはカカシさんが好きでしょ』

「………わかってるって、そんなこと」










自分の気持ちを受け入れてもらえなくて
嫌味ったらしくそんなことを言う自分を
幼いながらに嫌な女だと思った。















『じゃあ、オビトくんがリンさんにフラれたときはわたしがオビトくんをもらってあげる』

「お前はそういうのどこで覚えてくるんだよ!!ってか随分上からだな!」

『はぁ?リンさんに振り向いて貰えず哀れなオビトくんをこの優しい私がもらってあげるって言ってるんだから感謝してよね』

「お前なぁ、」










オビトは口では敵わないと
呆れたようにため息をつく。









『だから、いつまでも待ってるって言ってるの。オビトくんのばーか』

「………」

『わたしはたぶん、ずっとオビトくんが好きだよ』

「お前だって大人になれば、好きっていう二つの気持ちの違いに気づくって」

『何言ってんの、ジジくさ。ばっかみたい』

「バカバカバカバカうっせーな」

『私はオビトくんと一緒に戦って、一緒に世界を救いたいって言ったでしょ?それはつまり、オビトくんの傍にずっと居たいってこと!』








オビトの言葉を真似てねねこは伝える。








『一緒に夢を見て居たいの!そして、一緒に夢を叶えたいの!』

「………」

『オビトくんが居なきゃわたしは夢を見られないんだよ』

「ああ、そっか、そうだったな」

『?』

「ねねこが夢を見られるように、俺はちゃんとお前の側でお前を守る!死んでもねねこの事は守ってやるよ」




そう言ってオビトは
ねねこの頭をポンポンと撫でた。
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