めいん*short Nobel
□あったかさ。
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「涼しいなぁ、何時もこうなら良いのに、ね、キド」
「‥そうだな。なあ、カノ」
「なに?」
「さっきから‥‥橋が今でも下抜けしますよ的なギシギシ音が」
ギシギシと今にも下が抜けそうな橋を恐る恐ると歩いている俺なのにカノは何も無さ気に歩いていた為、質問してみた。カノは笑いながら
「抜けない抜けない!‥あっもしかしてキド怖い?落ちるのが怖いの、じゃあ、おぶってあげ‥‥痛い痛い痛い!」
カノを後ろから俺は首を絞める。ギブギブ!とカノが言い、俺は首を絞めていた手を離す。何時ものからかいだ、死ぬことはない。
「がはっがはっ‥‥もう、キド今ので橋下抜けしたらどーする気だったの!」
「お前が落ちるだけだ、落ちて溺死してろ」
「酷いよ、キド〜っ!!」
「お兄ちゃーん!其処の黒のフードのお兄ちゃーん!」
「どうしたー?少年!待ってろ、今行く!」
「走るな!!馬鹿カノ!」
ギシギシギシとさっきより大きな音で心配で罅が入っていないか足元をみる。まあ、割れてはない大丈夫だろう。どうやらカノが呼ばれたのは木に引っかかった風船を取る為だった。カノは用件を聞くなり木に登った。ああ、していたら良い男なのにと少し微笑んだ。彼奴とは昔からの知り合いで一番よくわかってくれる、仲間。だけど、何故か何時も素直に成れなくてからかう事が多いけど‥何時か素直になって‥‥ーああっ、なに考えてんだ俺!
「キードーっ!おいでー、走っても壊れないから〜っ!」
「‥ああ、今行く!」
カノの言葉を信じた結果直ぐに事件は起こった。突っ走って居た次の瞬間‥ーー弱い板が割れて川に落ちたのだ。その板が支えだったのか綺麗に人が落る穴だった。
「あっ‥‥‥‥うわああああああああっ!!!」
「きっ‥キド!!」
「あーあ、お兄ちゃんあそこね、歩くか踏み越ししなきゃいけなかったんだよ、お兄ちゃんは歩いて超えたから平気でお姉ちゃん其れ走っちゃったんだよ」
「それを早く行って‥ぼく殺される‥‥ーはっ!違う違う!ね、タオルを持ってきてくれる??」
「うん、わかった!直ぐにもってくるね!」
「‥‥キド‥あ、あがってる流石団長ってとこ?心配なしで良かったかな」