Imitation
□閑話@―疑問
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全てが終わって、魔王の話をしたあとの夜の事。
「そういえばビットってすごく物知りみたいだけど、一体いくつなの?」
ふと、フィンが疑問を口にする。
「んー、数えたことないから分かんねえや。それと、オイラだって何でも知ってる訳じゃねーゼ?
なあ、金髪のねえちゃん。あんたの技、どうやって発動してんだ?」
「あら、あたしの事?」
この中で金髪はリルだけだ。
「そういえばきちんと自己紹介して無かったわね。この際だからちゃんとするわ。
あたしはリル。戦闘専門中立機関Bloody Crossの魔導団所属よ。」
「んで、さっきの技は?」
「あたしはね、神力はあるんだけど、弱くてティアみたいに魔法として扱えないの。
だから踊りを媒体にして、世界にちょっとした影響を与える。そうして自然を動かすの。
あとは、神力を身体の一ヵ所に集めて、踊りに合わせて攻撃したりね。」
ビットはふむふむと納得していた。ティア以外はみんな、初めて聞く事実に感心している。
「そういえばさ、『闘舞』と『闘技』の違いって何なんだ?」
便乗してフォルテも質問する。
「『闘舞』は自然に影響を与える技、『闘技』はあたしが直接攻撃する技よ。
……あたしばっか喋ってるわね。次はあんたが自己紹介なさいよ。」
リルはフォルテにバトンを渡す。
「おっし、じゃあ俺な。俺はフォルテ。同じくBloody Crossの騎士団所属だ。
武器は銃器を使ってる。俺は神力が無いから、特殊弾で補ってるんだ。」
「特殊弾?」
ビットは、嬉々として尋ねる。
「例えばこれな。」