書庫

□カプリース
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(プロローグ、あるいは主題の提示)



「いい湯加減だぜ親父殿ォオオオ!」
男は煮えたぎる窯の中へと呑まれて行く。熔かされゆく意識に蘇ったのは、痩せっぽちの少年。名前は……
ゾルフ。
黒い髪を白い肌を切なげな喘ぎ声を、飢えてぎらついた冷たい青い瞳を想い、男は哄笑した。
「先に行って待ってるぜ、地獄でなあああ!」
(続く)
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