俺の人生経験

□もう一人ぼっちは嫌だよ
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「お前なんか生まれてこなければ…」


チリリリリ

目覚まし時計がなる

はぁー今日もこの夢か…


カーテンを開き外を眺める

チカチカと太陽が目にささる

制服に着替え
扉を開き
寮食に向かう


「あっおはよ」

「おはようございます」


「よく寝れた?」

「あーはい」

眠れない俺を苦しめるあの言葉


ここは孤児院だ


そして俺は孤児

『大神 日明(おおがあきら)』


高校2年生、もうすぐ卒業して自立しないといけない

明るく声をかけてくれる人もいれば毎度
「早く出て行けと」

罵られる


今一人になればきっとホームレスになる

俺のことなんて皆どうでもいいんだ



「大神先輩!!」


通学路

後ろから走ってきて大声で名前を呼ぶ声


「はぁはぁ先輩おはようございます!」


こいつは1つ下の『相楽 智久(さがらともひさ)』だ


そしていつも隣にいる

『柊 智(ひいらぎさとし)』


この二人は学校でも人気者だ

俺とは全然違う


「やっと追いついたって無視しないでくださいよ」


俺は構わず道を進む


「先輩ってば!!」


振り向き
「俺の近くに寄るな」


「そんなこと言われても聞こえません、俺は先輩のことがめちゃくちゃ好きなんです!!」


「俺は…好きになれない」
もう人を信用できない


「じゃぁ勝手にしますね、なぁ柊」

「あ?」

「そんな怖い返事しないでよ汗」


「お前が男を好きになろうがこっちは関係ねぇんだよ」


 

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