記念・企画

□七夕
1ページ/1ページ

七夕


拝啓

リボーン様


貴方は今、何処にいますか?

幸せに、暮らしていますか?

貴方が私のもとを離れて、もう大分経ちましたね

私は元気にやっています

守護者の皆は相変わらずで、毎日手を焼いていますが、充実した日々を送っています

貴方が望んだ以上のボスになれたかわかりませんが、日々、努力しています

貴方が、幸せであるよう願っています


敬具

沢田綱吉


ツナはペンを置き、一読する
そして、苦笑を浮かべて折り畳むと、死ぬ気の炎で燃やした
リボーンへ手紙を書いては、その都度、ツナは燃やしていた

「……リボーン」

リボーンは、ある日突然、何も言わずに姿を消した
それに対しツナは困惑したが、結局何もしなかった

今ではツナも立派なボンゴレ10代目となり、ファミリーを守るために頑張り、充実している日々を送っている

しかし、どこか心に穴が空いていた

勿論、その原因をツナはわかっていた


「……リボーン…」

小さく呟き、窓から空を見上げた
夜空には、星々が綺麗に輝き、天の川を照らしている

「……リボーン…愛してる……」

それに自嘲気味に笑い、目を伏せた

「俺も愛してるぞ」

「っ!!!?」

聞こえるはずのない声に、目を見開き、振り返る

「…リ、ボーン……?」

振り返って視界に入ったのは赤ん坊ではなかった
自分より背の高い漆黒の彼はニヒルに笑い、近づいてくる
途中でボルサリーノと、その上にいたレオンを執務机に置き、ツナの目の前に立つ

「久しぶりだな、ツナ」

「リボーン…その姿……呪いは…」

「解いた…勿論、他の奴らもな」

思いの外時間がかかった

と、彼は不機嫌そうに言う

「!………泣いてんじゃねぇよ、ダメツナ」

「っうっさい…ふっ…ダメツナ、言うな」

2人は、どちらからともなく、甘いキスをする

「っリボーン…」

「…何だ?」

ベッドに抑え込まれたツナは、リボーンを見上げ、不安そうに名を呼ぶ

「朝になったらいないとか、ないよな、っん//」

「確かに今日は七夕だがな…」

ツナの首筋に噛み付き、吸い付く

「俺は彦星じゃねぇし、お前も織姫じゃねぇだろ」

「っうん!」

ニヤリ と、安心させるように笑えば、ツナは安心したように微笑んだ






.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ