捧げ物

□要するに、だいすき!
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※前回の提出作品同様学パロです


(ーー風邪を引かないと思っていましたが……
今年の風邪は辛い……)

家の部屋のベッドに横たわる雪奈は、目を瞑りながら寝ていた。
今年の風邪は厄介だって先生が言ってたような、雪奈は担任の豊久がそう言ってたのを思い出す。
近くにある桶の代わりに使っている洗面器の水が温くなっているに気づき、熱でクラクラする身体を引きずって階段を降りて台所まで歩く。

(ーーシート切らしてるし……
姉さんに頼んだけど、帰り遅いからな……)

水の中を変えて、タオルを水で濡らしながら、そう考えていた雪奈はフラフラする、そう呟きながら階段を上る雪奈。
上がっているとガチャと音がした。
家の鍵持ってるのは姉さんと……、フラフラして頭も回転しない状態の雪奈。

「雪奈!」

声がした。

(ーーあれ……千歳?
今日は部活ある日なのにどうして?)

頭が回らず分からなくなっている雪奈はフラフラしながらも階段を上っていた。

「病人が無理すんな」

千歳は声掛けるが頭の回らない雪奈は都合良い夢だと思っていた。

「雪奈、下のソファで寝ろ
下手したら、落ちるぞ」

その声に従って雪奈は降りた。
ソファは枕と掛け布団があり、そこで雪奈は洗面器を近くの机に置いておいた。

「早く寝ろじゃねえと心配でたまんねえよ」

ソファに寝転がり、布団を掛けられる。

要するに、だいすき!

「お前が心配で授業も手に付かなかった訳じゃねぇからな!」

千歳のそんな声は眠っている雪奈には届かなかった。

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