Story
□六番隊
1ページ/1ページ
そーー…
静かな庭から、六番隊隊舎の隊長室を窓から覗く少女の姿。
「ちぇ…留守かネ。」
「誰のことだ。」
窓枠から覗く部屋。
その目下からヌッと現れたのは六番隊隊長 朽木 白哉。
能面が急に現れ驚いた少女は、勢い余って窓柵から手を滑らし、尻餅をつく。
「きゅ、急に現れるんじゃないヨ!驚くじゃないか!!」
あまりの痛さに涙目で訴える。
「…いつだ。」
「は?」
訴えも無視され、質問される。
「いつ目覚めた。」
「……さっきだヨ!」
ぶっきらぼうに答える少女に、白夜は無表情のままため息をつく。
こりもせず窓柵に手を付きぶら下がる少女の頬に手を当てる。
「……あまり、無理をするものではない。」
「……」
頬におかれた手をガブリと噛んだ少女は窓柵から飛び降り、走って行ってしまう。
ガラッ!
「隊長?窓際でなにやってんすか?」
「いや。何でもない。」
隊長室に入ってきた赤髪の副隊長、阿散井 恋次。
彼の鼻には何故か、ティッシュが詰めてある。
見てみぬふりを決めた白夜は机に向かう。