『僕が魔王として君臨したら、貴方は心を奪ってくれますか?』
□冬の夜は赤く熟れた柘榴。
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何を表しているのかはカミリアを予想出来る。今日、孫息子が上層部の一員として認められたのだ。
だからこそ、ブェルブニ城は慌ただしいのは当たり前。
「――…カミリアもジェイドも帰れっ」
「帰るのは、ジェイドよ!」
「いいえ、貴女もです。メフィ卿が探してましたよ…」
「…」
『メフィ』と名を聞き、カミリアは地に足を着けた。
「…メフィが探していたなら、仕方ないわね」
何時もは…もう少し粘るのに、素直過ぎる行動。ぽかんとした表情をする男性を他所にカミリアはスタスタと歩いて行く。
「あの変人紳士卿…生きているんですね。ゼウダー…」
「へ、変人紳士?」
「えぇ、変人紳士卿です。辛辣とか冷酷とか言われていますが、どう見たって変人でしょう?ジェイド卿と良い勝負です…」
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