『僕が魔族として生まれた時、貴方が抱いて下さい』
□溜め息吐いたら、幸せ逃げる。
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「次のステップに進まないといけませんね…」
今の私はどいゆう表情をしているのだろう。次のステップと耳にして、動揺しない訳がない。
課せられるとしたら…
目を逸らして逃げてきた事に向き合うべきと言われそうだ。
自身的には早いと思っているが、世代交代は時代の流れで起きるもの。我が儘を言って待ってもらっている状態だけど…
「不安な表情しなくとも、大丈夫ですよ…」
「えっ」
「今のメイカは不安が隠しきれていませんよ?」
「…っ」
指摘されて気付く。
鳴呼、私は不安なんだ…
今後の魔界を統一出来るのかが。未熟な自分が足を引っ張らないか。
父や叔父が築き上げてきた名誉を汚してしまわないだろうかと、色々思惟し。
現状から目を背けている。