『僕が魔族として生まれた時、貴方が抱いて下さい』

□魔界最凶兵器
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―魔界・ブェルブニ城・噴水


魔界の気温は氷点下まで落ちる程、寒くなる。
たまたまプリゾ邸に赴こうとアルゼス達は噴水前を通った。だが、目にしなければ良かったと正直思う。
彼女達が何を仕出かして、こんな形でずぶ濡れになっているかは知らないが。
ハヅキを怒らせた事は間違いないだろう。


「カギリ様っ!」


「聞いて下さい…!!!」


二人はカギリに声を掛けた。


「母様ったら、酷いんですよ!自分も幼い頃はやっていたのに私達にお仕置きしたんです…」


「あ、ぁぁ…そうか」


「あまりですわ。それは、腐れジェイド叔父様の背中に貼り紙したのは悪かったと思います。けれど…自分の娘に対して…この仕打ちは…」


理由を思い出したイルアは納得した。
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