『僕が魔族として生まれた時、貴方が抱いて下さい』
□宿した事は後悔していない…
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―魔界・ブェルブニ城・総司令官室
ミヅミとゼーダにお仕置きをした後、僕は仕事がある為、総司令官室へ戻って来た。
白紙に筆を走らせていた手を止め、先日カギリ様に言われた事を思い出す。
『ハヅキ、そろそろメイカに自覚を持たせろ!魔王としての素質は皆が認めているのだ…』
『…解っています。けど、僕は彼の母親として無理強いする事は致しません…』
世代交代が迫ってきているのは解っている。新たな魔界統一者は時代と共に変わっていく。
カギリ様も何だかんだで良い年齢だ。
「ふぅぅ…」
あんな風に言っちゃったけど、僕はメイカに無理強いはしたくない。
変な期待が彼自身を焦らせ、プレッシャーに押し潰されないか心配。しっかりしているけど、精神的には弱いから…