リクエスト。

□やっぱりあなたが大好きです。
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「オイ……神楽、どういうつもりだ」
銀ちゃんは、怒気を孕んだ目で私を見た。
いや―――正確には私と、私の隣にいる、沖田を。

今私は沖田と一緒に、万事屋に居る。
結婚の報告をする為だ。
銀ちゃんには長い間世話になっていたし、第二のお父さんも同然だからだ。
銀ちゃんの鋭い視線を受け、私と沖田は一瞬たじろぐも、すぐに言葉を紡ぐ。
「どういうつもりも……ないネ。私は、沖田と……」
「ふざけんなっ!」
怒鳴り声と共に机を叩く音。
ビクリとしながらも私は銀ちゃんの目を見続けた。
「銀さん、落ち着いてください。もしかしたら、何か状況が変わったのかもしれませんよ」
そう言った新八の声も、なんだか冷たい気がした。
感情が篭っていないような。
新八は分かっている。
銀ちゃんが声を荒げているからこそ、自分は落ち着いていないといけないのだと。
しかし、冷静に装っているようで、装い切れていないのだ。
「チッ……」
そう銀ちゃんは舌打ちをして新八に言った。
「お妙呼んで来い」
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