destinys world
□嫌な予感がする幕開け。
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『暑い・・・。』
ある部屋の一室。
黒く短い髪の少年が、ベッドで眠りながら呟く。
ここは学園都市ツェルニ。
世界が人間を拒絶した世界に優一生きることのできる世界。
それが都市・・・その中でも、
ツェルニは学園都市、都市の全てが学生で成り立っている。
そして、俺も学生の一人としてツェルニで暮らしている。
『もう2年か...何とか武芸者を隠して過ごすことができているが... 。』
武芸者、それは都市の外に存在する生物...汚染獣に対抗できる人のことである。
リューネイ はベットから体を起こす。
『今日から二年になるんだな。』
リューネイは本当は武芸者だった。しかしある理由でそれを隠している。
ツェルニでは武芸科と一般教養科で別れている。武芸科は武芸者と念威操者と呼ばれる特別な力を持つものが入る。
一般教養科は普通の勉強などをする学科である。
リューネイは武芸者でありながら一般教養科である。
『カリアンには隠しとかねーとな。』
カリアン・ロス、ツェルニの生徒会長。
都市の全てが学生で運営されている学園都市での生徒会長、つまり、都市の長である。
彼は今、有能な武芸者を探している。
今日は入学式だから、新入生の勧誘も凄いだろう。
『まぁ、2年の俺には関係ないな。そろそろ準備するか。』
リューネイはベットから起き上がり、着替える。