だん☆なう!〜男子高校生の生活なう!〜:SS

□行動力つけ隊☆
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★゜。・゜☆コウside☆゜・。゜★


帰りのバスの中、携帯をいじりまくって疲れた目を休ませようと思い。
フゥー  と息を吐きながら視線を上に向け座席にもたれかかった。
チラリと隣の席に座る哉時を見やると、
ウォークマンを聞きながらコテリ・コテリと首を傾け今にも寝こけてしまいそうな状態。
微かに触れ合った肌が、哉時が寝こけそうになるたびにビクッと跳ねる。
そんな様子が可笑しくも可愛らしく思え、
俺はクスリと笑い声を零した。
コテリ・・・と首が傾くたんびにもそもそと持ち直して、
でもまた数分もしないうちにコテリと頭を垂れてしまう。
さっきからこれの繰り返しだ。
さすがに見ていて可哀想だ、 首痛いだろうしなぁ・・・
いっそのこと俺の肩に寄りかかってくれればええんに、
そんなことを思いながら、哉時の顔をジッと見つめる。
メガネ越しでも分かる長い睫毛に通った鼻筋、桜色の薄い唇は少し開いて スースー・・と規則正しいリヅムで呼吸を繰り返している。
さすが、イケメンとうたわれるほどの顔立ちやな・・・
やばい、この顔立ちドストライクやわ…
「ん・・・。」
どうこう考えているうちに哉時の瞼がゆっくりひ持ち上がり視線がかち合う
「ぁ・・・!」
瞬間、くいるように見つめていた自分がなんだか可笑しく思え、恥ずかしくなってッバと視線を前へと戻す。
「コウ・・すまない、迷惑をかけていなかったか?」
「ほぁ?」
「・・・肩によりかかったり。」
「あ〜や、大丈夫やで!俺もたまにそないなるし・・寄りかかられてへんよ!!tk眠そうやったw」
少し早口になってしまったのを、ニッと微笑んではぐらかすことにした。
うまく笑えているだろうか?
少しずつ動悸が激しくなっていく、ガン見してたんバレたかな?
「・・そうか、」
言って哉時は、まだ眠たそうにしながら目をこすっている。

哉時はバスの中でいつもこんな風に眠っている。
そしてコテリ・コテリとしてしまうのだ、それを見るたびに思う。
誰かに寄りかかるんが楽なら俺の肩かすんに・・・
でもそれを口にだそうとすると、体に変な制御がかかってしまいいつも言えずじまいないのだ。
ハァ・・変なとこで行動力無いな〜
赤の他人ならまだしも相手はいつも一緒にいる哉時やで・・・。
こんな俺とは対照的に、哉時はいついかなる時も誰とでも分け隔てなく接し意見を言うことができた。
そんな哉時を尊敬し羨ましく思う。
なんで俺こないなんやろ、
久方ぶりのネガティブ思考にひたっていると、昔の良くない記憶が掘り返される。
 
アカンアカンッ!!こないなん俺やないわ!
ペチっと自分のホッペを両手で叩くと
「どうした;」
と哉時が不思議な目で見ながら聞いてきた。
「ちょっとな、気合入れや!」
ホッペを両方の手のひらで押したままニッと笑った顔わきっと変顔の時のようになっていたのであろう
「ふはっwwちょ顔ww」
見られるなり哉時に吹き出された
「はっはっはw」
俺も釣られて笑う。
こんなほのぼのな、二人の空間。


行動力付け隊。
お前は色々と俺の憧れの人なん!

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