長編

□07
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「と、いうことでですね! 今週の日曜日は家に来ないで下さい!!」

「...ぷっ。その言い方可愛いね」

「笑ってる場合じゃないですよ!!」


と私は携帯電話で牙琉さんと電話をしながら、片手に買い物袋を持ち家に帰っていた。


「ははっ、ごめんごめん。
つまり名無しさんの友達が来るから、日曜日は名無しさんの家には行かない方がいいんだね?」

「そういうことです」

「僕がいた方がその友達も盛り上がる「絶対に来ちゃダメですからね! それじゃ!」


牙琉さんを遮りそう言うと、私は携帯電話を閉じてポケットに入れた。...日曜日牙琉さんが来ない事を願おう、そう思いながら歩きながら空を眺めた。


「本当に大丈夫かなあ...」

「何が大丈夫なんだ?」

「え?」


私のそんな一言に反応するかのように突然後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。恐る恐る振り返ってみるとそこには、


「よお」


ダイアンさんが居た。


「なん、でこんなところに」

「暇なんでお前の家に行こうとしたら丁度居たからよ」


気だるそうにそう話すダイアンさん。
な、なんでみんな私の家に来たがるんだ... どうして暇になったら他の場所ではなく私の家に来るんだ....っ!!


「そうなんですかー。は、はは」

「んで、なーにが大丈夫なんだ?」

「え?私そんなこと言ってマシタッケ?オボエテナイナー」

「あぁ? いいから教えろっての」

「いだだだ」


と棒読みでそう言う私に対して、ダイアンさんは不機嫌そうに私の頬をつねり始めた。すごく強くつねっているように見えて実はそこまで痛くない程度のつねり方である。
さ、さすがダイアンさん。ちゃんと痛くないようにしてくれてるんですね、わかります。


「早く言わないともっと痛くすんぞ」

「い、言いますから! 離してくだ「名無しさん...?」

「?」


地味にじわじわと頬をつねる力を強めていくダイアンさんに対して、このままだと本当に痛い思いをすると感じた私はダイアンさんの手首を掴み抵抗していた。
するとそこに、またまた聞き覚えのある声で私の名を呼ぶ声が聞こえてきた。それに気付いたダイアンさんと私はその人物を見た。
なんとそこには、


「.......さ、早織?」


ダイアンさんと私を交互に見ては、目を点にして驚きの表情の早織が居た。


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