長編

□06
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「....っ」


歩く度にギシリと鳴る床が、より一層恐怖を引き立てている。思わずごくりと唾を飲み込んだ。
あぁ帰りたい... そもそもなんで旧校舎の鍵が開いているのか。

私は下駄箱のすぐ近くにあった階段を見つけ、恐る恐るゆっくりと上っていった。
2階にたどり着いた時にあることに気付いた。
葱鮪くんの携帯電話を鳴らせば携帯の在処がわかる!


「って、携帯の番号知らない!!」


しまった...聞いておけばよかったな。
ま、まぁ今は後悔しても仕方ない先に進もう。

私は再び階段を上り始めた。上りきったところで3階の廊下に誰も居ない事を確認して、まず最初に階段のすぐ近くにある教室に入った。


「中は割とキレイなままだ... ん?」


もっと埃っぽくてごちゃごちゃしてるのかと思いきや、ぽつんと置かれた椅子や机ぐらいしかなく最近動かしたような後があった。

定期的に誰かが旧校舎に来ているんだろうか。
と考えながら教室から出ようと振り返ると目の前に人が居た。


「っ!!?」


突然のことに私は声も出ずに、その場で目を見開いて固まってしまった。


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