その瞳に映るもの

□BREW
3ページ/15ページ








シュタイン博士たちが
この場を離れてから
一時間近くが経つ





4人で固まって座り込んでいる中で
私は言葉を発する





『みんな、今頃
 戦ってるのかな』



◆『…そうだね、無事だといいんだけど』




ゴースト「あいつらはそんな
    やわな奴らじゃねーから
    大丈夫だろ」




イーグル「俺も同意見だね」






『そか…』






三角座りしていた膝の上に
また顔を埋めるわたし




その頭の上に少し重みがかかる
名前が頭をこちらに
もたれさせてきたから




◆『…寒いねぇ』



『クス…寒いけど暖かい』



◆『なにそれ(笑)』




『さぁ…?』






私は 顔を埋めたまま
目を閉じようとする…が…








―ドゴンッ!!ズズ…





全員
『『「「 !? 」」』』




いきなりの大きな音と
小さな地響きに
驚く私達





『何…??』



◆『向こうのほうだね』



名前はそう言って
磁場の方の手前を指差す




イーグル「結構近くだな」



ゴースト「雪崩か??」





名前は立ち上がると
何かに集中するかのように
目を閉じる





◆『……その雪崩と共に
  何人か人がいるみたいだね…』




『え゛!?』




私はそれを聞くと
驚くように名前から
音のしたほうへと顔を向ける




まさか、死武専の人たちじゃないよね…





それを察知したかのように
名前は言葉を付け足す




◆『大丈夫だよ、
  その中には死武専の人はないから

  全員 アラクノフォビアの奴らだ』




『そ…かっ…よかった…』



私は安堵の息を吐く





しかし、魂を感知できているってことは
生きている…
流れ着いたのがこの近くだから
もしかするとここも危ないかも知れない







ゴースト「確かめにいくか?」



イーグル「俺は名前の意見が
    聞きたいな」



名前はそれを聞いて
私の方を見る


それに答えるように私は頷く




◆『ここにはまだ他にも
  死武専の人がいるから
  
  少しの間 あの人たちに
  まかせよう

  俺たちはこの
  “近辺の見回り”として
  確かめに行くよ」



『了解っ リーダー』



―ザッ



そう言って歩き出す
名前の後ろを私たちは
付いていく
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ