その瞳に映るもの
□BREW
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シュタイン博士たちが
この場を離れてから
一時間近くが経つ
4人で固まって座り込んでいる中で
私は言葉を発する
『みんな、今頃
戦ってるのかな』
◆『…そうだね、無事だといいんだけど』
ゴースト「あいつらはそんな
やわな奴らじゃねーから
大丈夫だろ」
イーグル「俺も同意見だね」
『そか…』
三角座りしていた膝の上に
また顔を埋めるわたし
その頭の上に少し重みがかかる
名前が頭をこちらに
もたれさせてきたから
◆『…寒いねぇ』
『クス…寒いけど暖かい』
◆『なにそれ(笑)』
『さぁ…?』
私は 顔を埋めたまま
目を閉じようとする…が…
―ドゴンッ!!ズズ…
全員
『『「「 !? 」」』』
いきなりの大きな音と
小さな地響きに
驚く私達
『何…??』
◆『向こうのほうだね』
名前はそう言って
磁場の方の手前を指差す
イーグル「結構近くだな」
ゴースト「雪崩か??」
名前は立ち上がると
何かに集中するかのように
目を閉じる
◆『……その雪崩と共に
何人か人がいるみたいだね…』
『え゛!?』
私はそれを聞くと
驚くように名前から
音のしたほうへと顔を向ける
まさか、死武専の人たちじゃないよね…
それを察知したかのように
名前は言葉を付け足す
◆『大丈夫だよ、
その中には死武専の人はないから
全員 アラクノフォビアの奴らだ』
『そ…かっ…よかった…』
私は安堵の息を吐く
しかし、魂を感知できているってことは
生きている…
流れ着いたのがこの近くだから
もしかするとここも危ないかも知れない
ゴースト「確かめにいくか?」
イーグル「俺は名前の意見が
聞きたいな」
名前はそれを聞いて
私の方を見る
それに答えるように私は頷く
◆『ここにはまだ他にも
死武専の人がいるから
少しの間 あの人たちに
まかせよう
俺たちはこの
“近辺の見回り”として
確かめに行くよ」
『了解っ リーダー』
―ザッ
そう言って歩き出す
名前の後ろを私たちは
付いていく