倉庫
□負ける気しねェ
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あー
くっそ、ムカつく…
山崎のくせに……
今俺は真面目に市中を見回り(サボり)中。
そんな中、妙に目立つオレンジ色とその隣の黒髪を見つけた。
(……チャイナと……………山崎?)
意外な組み合わせに驚きつつも、しばし二人を眺める。
チャイナは山崎に酢昆布を買ってもらったらしく、上機嫌だ。
…あっ、腕なんか絡めてやがる。
幸い、こっちには気づかれてないので、気配を殺して近づき、会話を聞く。
「本当にありがとーアル!ミントン!!こんなにいいのカ?」
「うっ、うん…それは全然構わないんだけど、あ…あああの、うっ腕…」
「腕?…嫌アルカ?」
「そっ、んなことはない…けど……」
「じゃあ良いじゃんかヨ。男が細かいこと気にすんなアル♪」
「…はぁ……(だって心臓が…!)」
酢昆布のおかげでチャイナは上機嫌。
山崎はしどろもどろで顔真っ赤。小学生か。
「………………」
何か面白くなくてチャイナの後頭部めがけて空き缶を投げた。
――カァンッ!!
「いっ!〜ったぁっ!!」
クリーンヒット。
ナイス、俺。
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