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□手と手。
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手と手。
「剣心。」
す、す、す……。
「剣心…、」
す…、す、
「何でござるか?薫殿。」
「手!」
「て?…あぁ。」
1人納得の剣心。
「くすぐったいわよ!」
私のお腹をさする、愛しい人…。(流石に助平とは言えない…。)
「嬉しくて仕方ないのでごさるよ。幸せでござる…。」
嬉しい…。
「でも、まだ早いわよ。」
そう微笑みながら、そっと自分の手を私のお腹をさすっている剣心の手の上にのせる。
ごつごつした男の人の手。
「剣心って、剣客の割には手、綺麗よね…。(あと主夫だけど!)」
「おろ?そうでござるか?なんか、くすぐったい言葉でござるなぁ……。」
とにやけて笑う。
「でも、薫殿の手の方が綺麗で……、」
「っ…!!」
「食べてしまいたいくらい…。」
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