short

□手と手。
1ページ/3ページ


手と手。



「剣心。」

す、す、す……。

「剣心…、」

す…、す、

「何でござるか?薫殿。」

「手!」

「て?…あぁ。」

1人納得の剣心。

「くすぐったいわよ!」

私のお腹をさする、愛しい人…。(流石に助平とは言えない…。)

「嬉しくて仕方ないのでごさるよ。幸せでござる…。」

嬉しい…。

「でも、まだ早いわよ。」
そう微笑みながら、そっと自分の手を私のお腹をさすっている剣心の手の上にのせる。
ごつごつした男の人の手。

「剣心って、剣客の割には手、綺麗よね…。(あと主夫だけど!)」

「おろ?そうでござるか?なんか、くすぐったい言葉でござるなぁ……。」
とにやけて笑う。

「でも、薫殿の手の方が綺麗で……、」

「っ…!!」

「食べてしまいたいくらい…。」




.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ