ミジュマルとピカチュウは揉めている。
理由は至極簡単。どちらがサトシの膝に乗るか。
ミジュ『大体!何時もお前はズルいんだよ!サトシの肩に何時も乗ってー!』
ピカ『僕はサトシの親友で相棒だよ?当たり前じゃないか!』
ミジュ『お前は何時も甘えているんだから今日ぐらい良いじゃんか!』
ピカ『新参者のキミにそんな権利はないよ。』
ミジュ『人権の侵害だ!』
ピカ『それ以前に人じゃないでしょ。
ポケ権じゃないの?』
ミジュ『なんだっていいだろ!
とにかく!今日はおれが座るからな!』
ピカ『させるか!“十万ボルト”!』
ミジュ『ギャアアーー!!
……この、何しやがる電気ネズミ!“水鉄砲”!』
ピカ『ブフッ!!
やったな?この達磨ラッコ!』
ミジュ『何〜?』
ピカ『やる気?』
ツタ『………アナタたち。いい加減に、しなさい!!』
ゴンゴンッ!
ピカ・ミジュ『『〜〜〜ッ……』』
2匹の後頭部を“つるのムチ”(石を掴んで威力×2になったヤツ)が襲う。
あらゆる岩を砕いたピカチュウでも悶絶してしまう。打ち所が悪かったようだ。
テクテク…
そんな2匹を余所にサトシの元へ行くツタージャ。
「タジャ、タージャ」
「ん?ツタージャ今日は甘えん坊だな」
「タジャ〜vvv」
ちょこん、とサトシの膝に座るツタージャ。サトシは珍しく甘えてきたツタージャに驚き喜んでいる。
『『(Σやられたーーー!!!)』』
した者勝ち、と笑むツタージャに悔しがる2匹。
喧嘩両成敗とはこの事であろう。
ズル『……いいな〜…』
ポカ『そうだね』
マメ『私たちも行きましょう』
『『うん!』』
サトシの周りが彼のポケモンで埋まるまで、あと数分。