*BL*

□あなたの狂気もね、
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「はぁ!?」

「ん?聞こえなかった?」



ほい、っと差し出された缶ビールを受け取り、プルトップに掛けた指を引き上げきらない内に想像もしていなかった、いや、想像はしていたけどまさかそれは無いだろと必死に打ち消していた言葉を事も無げに吐き出した綺麗で薄い三角形


綺麗っていうのはこういう事なんだろうな〜なんて見惚れていた俺を狙い澄ました一撃



「・・・お役御免?」

「ま、そういう事かなァ」

「落第・・・って事?」

「はは。そんなんじゃないよ」

「じゃあ何」

「・・・お前は優し過ぎる」

「・・・セック スが?」

「うん」



そこでやっと最中に先生が言っていた「酷く」の意味合いを理解した。



酷く、って・・・例えば縛ったり引っ叩いたりしろってそういうコト?



「ちょっと違うかなぁ〜」



寂しげで悲しそうに見える瞳を伏せ、分かんない俺に対してじゃあないんだろうけどそうとしか取れないような溜息を漏らした

ヒドイセック スと聞いて頭に浮かぶありとあらゆる性癖みたいなもんを上げ連ねてみたけれどどれもこれもそうじゃないんだと首を振られて、

奇妙で吐き気を催しそうなものまで言ってみたら「うわ、お前そんなのよく知ってるね!」と笑った。



じゃあ何なんだ?先生の言う「ヒドイ」ってのは。



「例えばさぁ。心も体も千切れそうになる感じって言うの?」

「心?」

「もうやりきれなくなる様な、そんなセック ス」



それってイイのか?と首を傾げた俺に「俺おかしいんだよ」とまた笑う


ソコを何とか!と、渋る先生を言葉と力で捻じ伏せて名誉挽回の第二回戦に縺れ込んだ。


今度こそガッカリされないように、と細心の注意を払いながらもなるべく先生の望む「ヒドイ」感じが出るようにさっきは甘く噛んでいた乳首に歯を立ててみたり

突っ込んだまま先生の腰が堪え切れなくなって小刻みに震えるまで焦らしてみたけれどたまに交じる視線は少しも熱に溺れている感じがしなくて「違うんだよ、そうじゃない」と言われている気分になった。



うずまきナルト、19歳。自信喪失。インポになる予感大。


 
 
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