*BL*

□Junk&拍手ログ
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【無題】//四←カカ




俺はいつも闘っていた。いや、今も、だ。

闘うことは好きだったし、何よりもあの人に褒められたかった。


好戦的、と言われれば否定もせず


しかし自分から挑むよりも、相手を自分に挑ませる様に仕組む事がこの上なく楽しかった


いつでも、前行く人間に追いつこうともがく奴らを見るのは気分が良く

自分の前にいる人の背中を追いかけるのはもっともっと心地よくて。




「俺が守るよ。この里を」




天真爛漫に言う背中を見詰めていた頃。

あの人の紡ぐ言葉はどれもこれも夢みたいな物ばかり
なのにそれは否定の仕様も無い程真っ直ぐに心に住み着く



闘うのは得意だった。今も、だ。



けれど闘うという事と「守る」事は全然違っていて

守ること、愛すること、闘うこと

似ていて非なるものなんだと気付いたのはあなたを失ってから。



大人ぶった子供の中の更に子供じみた部分までもがきっとあの人にはお見通しで

でも一度だってそれを得意げに俺の前へ突き出して「子供らしくしろ」などと常識ある大人ぶった事はしなかった人。




先生。



俺は今もあなたを追っています。

無意識の深い深い場所で反芻し想う

選んだもの、淘汰したもの、手に入れたもの、この手に残ったもの





ただひとつ失ったのは

太陽みたいだったあなた。






End
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