*BL*

□TGIF
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「あ、じゃあさっきの先生の暴言で帳消しにしない?」

「俺のは暴言じゃないよ」

「ひっでー。俺なにげに傷付いたんですけど?」

「ま、アレだね。図星を突かれると…ってヤツじゃないんですか?」

「可愛くねぇなー。でも可愛い。先生すげぇかわいい!」

「……」


「カカシさん、はたけカカシさん。俺はアンタが世界で一番好きだ!」



高らかにあげた獣の咆哮みたいな声は星空に吸い込まれた。

うるさいなぁ。と口で言いながら勿体無いじゃないか、とは心で独りごちる。

お前の特別をそんな風にひけらかして欲しくないんだよ。

ぎゅうっと繋がれた手の平が熱くて焼け焦げてしまいそうな俺にお構いなしで、ぐいぐい引きながら相変わらず惜しげもなく愛の言葉を零す。


「好きだー!先生の顔も手も髪も肌も全部好きだー!」

「それって外見的特徴ばかりだねェ」

「……冷めたトコも好きだぁー!」

「褒めてないし」


14も年上の男の手を引っ張ってはち切れんばかりの若さを無駄に注ぐなんてお前ほんとバカ。

闇夜に決して溶け込まない金糸のような髪も夏の空みたいな瞳も

こんなしおれた男に捧げるなんて勿体無いでしょうが。


「でも泣きそうな顔で見上げる時がやっぱ最高ー!」

「しね」

「あとメシ作るのも超うめー!」

「お前よりは、ね」

「任務帰りのちょっと疲れた顔も色っぺー!」

「また外見ですか」


あ、でも俺もお前の外見好きだしなー。と呟けばバカみたいにきらきらした目で振り返る


「何?今の愛の告白?」

「おバカ」

「うん、俺ってばバカだからさー、ちゃんと言ってくんないと判んねー」

「……」

「先生も俺の顔好き?俺、先生の顔大好き!」

「…きだよ」

「えー?」

「好きだよばーか」

「……ぅわ。今キタ。何かキタ。っしゃー!!」

「っわ!」


やめろおろせバカ!とバタバタさせた足をくるりと綺麗に纏められて

もう結構前に俺を追い抜いた背丈をフル活用しやがる。
 
 
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