生意気な子供達
□願わくば
1ページ/1ページ
ひとつ願わくば。
あの人の腕が欲しいの。
俺が悪魔に苛められて泣いて帰って来たら、
どうしたの?
と包んで欲しい。
俺が愛を囁いたなら
俺もそうだと包んで欲しい。
俺がこの世に嫌気がさしたら
俺も一緒に!
と縋りついて欲しいのに。
「…アンタはあまりに愛されている」
その腕に収まる人々が
あまりにも幸せそうで。
俺だけではないのだと、
痛い現実が降り注ぐ。
嗚呼、俺が。
どんな思いでアンタの腕の中に収まっているのかも知らないで!
(貴方のくれた体温が、初めて人から貰ったものでした)