☆ 妖狐×僕SS
□タピオカと君
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『買い物に、付き合って?』
振り替え休日の朝。ロビ
ーでの朝食にて。
何をねだるわけでもなく、いつも通りにお願い事をしただけ、なのに。
彼は目をまん丸に見開き、次の瞬間あたしの目の前にしゃがみこんだ。
しかしそれは主人のあたしに跪くとか、そーゆーのではなく。
「.....ッ、はぁっ」
「...........過呼吸?」
「す、みません。まさか花様からそのようなお言葉を頂けるとは思ってもいませんでしたので...はぁっ。」
「それにしてもオーバーリアクションすぎるでしょ!」
双熾くんはやっと落ち着いたのか何もなかったかのように立ち上がり、いつの間に生えていた尻尾を横にぶんぶんと振ってお任せ下さい、と頭をぺこりと下げた。
「お任せください、お買い物中でも花様の不便がないよう、全力を尽くします...!疲れたときには是非僕の膝の上でおやすみくだ『それは遠慮しておきます』」
あたしはいつものようにSSの範囲を越えた過剰サービスに待ったを入れる。
実は。
こんなやりとりがあたしの日常の中での楽しみだったりする。
だって、心のどこかでSSじゃなくて、双熾くんのサービスを受けたいって.....
思ってるかもしれないから。