☆ 妖狐×僕SS

□2人きりのお花見
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4月の日曜日。
丁度一般世間で言う入学式、入社式が丁度終わった時期に当たる。
桜も風が吹く度に空にハラハラと舞い上がり、一年の節目をしみじみと感じられる今日この頃。
あたし達は妖館の屋上でまったりとその時間を過ごしていた。


屋上には緑が1面に広がって、花が今ぞとばかりに色鮮やかに咲き誇っている。
その一角にある洒落たイスに座って、あたしはいつも通り双熾くんの入れた紅茶をおいしく頂いていた。


『ふーっ、最高!こうして勉強も学校も忘れて羽を伸ばせるなんて!』
「僕もこのような日曜日は大好きです。花様と一日中いられるのですから!」
『ふふっ、いつもそればっかりじゃん。』
「はい!」


なんとなく…彼は今日特別機嫌がよさそうだ。
あたしもこういう日は、全て忘れよう!


あたしはカップを置いてうーんと身体を伸ばした。






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