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□15度目のクリスマス
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「あー、今日も疲れたねキャシオ。大きい街に着けて良かったよ」

「本当にな。所でシン、今日が何の日か覚えてるか?」

「?なんかあったっけ?」

「あいつらには内緒だぞ。クリスマスだよクリスマス」

「ああ!もう長いこと日にちなんて気にしてないから忘れてたよ。よく覚えてたね」

「正確には“思い出した”んだけどな。オレの誕生日が近いから関連づいて、さ」

「そうかあ。そういえばバタバタしててキャシオの誕生日のお祝い何にもしてなかったっけ」

「ああ仕方ないよ。気にするなって」

「でもキャシオもう何年もやってないんでしょ。折角だからやりたいよ」

「そうか?じゃあ今晩さ、オレ、二人でこっそりクリスマス祝いにでも行こうと思ってたんだ。ついでにオレのも祝ってくれよ」

「良いよ。2人まとめて誕生パーティしちゃおうか」

「よし決まり!…気付かれないように出ような」

「なーにが気付かれないようにだって?」

「!!ロ…ロゼ…」

「もう、酷いじゃないですか抜け駆けなんて」

「あたしを置いて行くなんて許さないよ」

「オセ君…エリス…」

「残念ながら全部聞こえてたぞ。お前の声通るからな」

「…。」

「なんですか?そのクリなんとかって」

「えーっと、それはねぇ…」

「もう何でもいいよ!とりあえずどっか行くんでしょ!キャシオの誕生パーティやるんでしょ!だったら問答無用でついてくよ」

「…そうか」

「そうだよ」

「そうだな!」

「―キャシオ」

「じゃあいっちょ盛大に祝ってもらうとするかあ!あははは」

「―なんかもうクリスマス関係無くなっちゃったね」

「良いじゃ無いですか。皆で楽しめればそれ以上のことは無いんですから」

「よし、どこ行くか決めるぞ。…あ、ここが良いんじゃないか?“すしたろう”」

「ちょっ…おま、オレが魚介類苦手って知ってて言ってるだろ!」

「あたしここがいい」

「ケ…ケーキバイキングぅ!?甘ったるくてそんな沢山食えないぞ」

「バイキングて良いんじゃないですか?ここはメジャーに焼肉バイキングで」

「しかも高級のな」

「うん、良いと思うよ。みんなそれで良い?」

「良いよー」

「賛成」

「決まりですね!」

「よーし、善は急げだ。早速準備だぞオセ」

「はいはい」

「それじゃ15分後にロビー集合ということで」

「オッケー!また後でね〜!」

「…」

「…」

「…何?キャシオ」

「やっぱ人の誕生日祝うより自分の誕生日祝ってもらった方が良いや」

「そうだね」

「…ま、でもとりあえず言っとく。オレの記憶が戻った祝いだ。…“メリークリスマス”」

「メリークリスマス!」

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