Awkward love 〜不器用な恋〜
□第5話
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――――春
本日、満開の桜の下よりホスト部を始めさせて頂きます
「「「「「いらっしゃいませV」」」」」
〜接客〜
環「お姫様、どのカップにお茶を?フォリー?ウースター?それともスージーのガーディニアで?」
「素敵VイギリスアンティークねV環様のお好みは?」
環「こちらの姫をテイクアウトで」
「やだ…環様ったらV」
いつものようにお客様を口説く環
馨「行った事ない?イギリスのコヴェント・ガーデン?」
「うーん、アンティークマーケットはポートベローしか」
光「結構面白いよ?この辺のヴィクトリアン物も大体そこで…」
≪ガチャッ≫
話の途中で馨がお茶をかやしてしまった
馨「つ…っ;」
光「馨!! まったく…よそ見してるからだ。お前は俺だけ見てればいいんだよ」
馨「光・・・」
そういって馨の火傷した指を舐める光
「はあっvVもう駄目…///」
「もったいなくてよ!!しっかり見なきゃ」
鏡「おっしゃる通りですお客様…この桜の様に美とは儚いものですからね。一日として同じ姿は見られない
そんな日々移りゆく美を収めた写真集を作ってみましたが…」
「「買ったァ!!!全種セットォ!!vV」」
どこから現れたのか個人と全員の写真集を持ってきた鏡夜
光「…ああやって成り立ってたんだなうちの部って…」
馨「てゆーかいつ撮られてたの僕ら」
疑問を残しつつ、ハニー、モリ、ハルヒ、玲の4人がいる水上茶室チームは…
ハ「(…言うべきだろうか…)」
『・・・・・・』
ある意味困っていた
「「・・・・・・」」
シャカシャカシャカシャカ
びっちゃびっちゃびっちゃ
ハニーは真剣に茶をこしているが、すごく周りに飛び散りひどい有様だ
ハ「・・・・・・;」
『・・・ハニー先輩;』
だが誰も言えない中、モリがハニーに近づき、
モ「…光邦、減りすぎだ」
ハ「『(言った!)」』
それを聞いてハニーは、
ハニー「・・・」
とても切ない、悲しげな表情を浮かべた
「はっハニーくんいただくわ!!!///」
「そう!!ちょうどこのくらいの量がいただきたかったの!!」
ハ「ちょっとお手洗いに」
『あ…ハルヒ、俺も』
少し歩くと、
環「ハルヒ!!玲!!どうだ、楽しんでるか?」
ハ「はあ」
『まあ』
環「もっとも俺達の場合愛でるより愛でられる方に忙しい訳だが…さらに言えば今の俺は誰より春めかしいを?
どこがどの様に春めかしいか当てられるかにゃー?考える時間を3分だけ…」
ハ「『頭?」』
即答したハルヒと玲の言葉に落ち込む環
光「ハルヒ、玲、今学期の選択教科決めたかー?」
馨「どーせなら一緒のとろーぜ、だってホラ」
「「僕達同じクラスだしV」」
そう言って環の方を見てニヤリと笑う光と馨
環「…母さんや」
鏡「……………何かな父さん」
軽い抵抗をみせる鏡夜
環「これはあくまで仮説だが…今まで俺がハルヒと年中一緒にいる様な気がしていたのは錯覚に過ぎず…もしや同じクラスのあいつらの方がよほど俺の知らないハルヒを…」
鏡「ああ、その件ならちょうどここに証拠写真が」
"移りゆく美の一瞬を収めた写真集"を広げ、環に授業風景や休憩時間の様子を見せる鏡夜
鏡「1日の内、在校中の約9時間をあの4人は共に過ごしているがお前とハルヒの接触は接客時間を引けば1時間にも満たない
しかも玲に至っては、小さい頃ハルヒと一緒にいたらしいからハルヒの人生に十分関わっている」
環「うわあああああ!!聞きたくない――ッ
この不埒者がァ!!そこへ直れェ!!」
1年'sの方へ何か言っている環
ハ「…何かな、やっぱり頭が…;」
光「あの人最近時代劇にハマってんだよ」
馨「しかも庶民の味方系ね」
『いや、何かどーでもいい』
環「おハルよ!!こんな輩とつき合っちゃあならねえ!!」
『こんな輩って誰のことだよ』
環「今すぐ女に戻れ!!さあ戻れ!!」
「「殿がご乱心じゃー」」
『いつもじゃねぇか』
鏡「…そう焦らずともどうせ近々…」
ハニー「レイちゃんっレイちゃんのクラスは身体検査いつー?」
・・・・・・
身 体 検 査
ハ「…それは……バレますね」
『さすがにな…』
「「「「「!!」」」」」
新学期早々 ホスト部大問題勃発
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