短編集

□貴方が好きです
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 厳しい冬が始まろうとしている。
 人肌が恋しい。誰かと繋がっていなければ、生きて行けない僕はウサギちゃん。



「ふふっ……って言っても、僕の場合一年中だけどね〜」

 僕は矢野馨。エッチ大好き17歳。
 それも、女の子とやるより、男にやられる方が好きなんだよね。
 男のアレが大好物で、できることなら一日中下の口でソレ咥えて、アンアン言っていたい。
 周りからなんと言われようと、別に気にしたりしないよ。だって、これが僕っていう生き物だから。



「馨、なにブツブツ言ってんだよ?」

「あっ? あぁ〜ん、なんでもないよぉ〜!」

 おっと、忘れてた。今もまさに真っ最中だったんでした。
 しかもここ、学校。場所なんて、構ってられないくらい貪欲で、いけない場所のほうが燃えちゃうんだよね。

「ンッ……イくぅ〜! やっぱ宏樹のが一番。今日もよかったよ……」

「そうか? なら、そろそろ俺一人にしろよ」

「え〜?」

 軽口を言う宏樹に、僕は笑いながら身体の繋がりを解いた。
 宏樹は一番相性がいいセフレで、僕同様エッチ大好き人間だ。野球部のエースで、背が高く顔もいいしアレもデカい。

「こんな関係だから長続きするんだよ」

「そうだな」

 宏樹は好きだけど、誰か一人だけにするなんて今の僕には考えられなかった。
 




 朝一番から盛ってしまった僕は、2時限を寝て過ごし、科学準備室に向かった。
 寝て起きたら、下半身がムズムズしちゃってさ……僕の気持ち、みんなも分かるよね?

「森山先生? やっぱりここにいた」

「矢野か」

 慣れたようにドアを開けて中に入ると、白衣姿の神経質そうな美形が振り返る。

「先生、この時間授業ないでしょ? だから来ちゃった」

 甘えるようにすり寄ると、眼鏡の奥の瞳がふわりと和らいだ。
 そう、僕たちは身体のお付き合いをしてる。
 はっきり言って、先生のモノは並だけど、手とか舌つきがいやらしいから大好きなんだよね。
 それに……先生と生徒なんて、シチュエーションだけで燃えるし。

「おいで」

 腰を抱かれて先生の座ってる椅子の前まで引き寄せられ、僕は頬を染める。
 これからされることを想像するだけで、興奮してきてしまう。

「ズボンの前開いて」

「……うん」

 僕はズボンのボタンを外すと、下着をずらして自身を取り出した。
 先生のちょっとサディスティックな視線を意識して、そこがくっと、頭を擡げる。

「今日、もう一回はやってるね?」

「んっ……でも、ゴム着けてたし、拭いたから汚くないよ……」

 整った先生の唇が僕を含むのを、欲情に満ちた顔で見下ろしながら、俺は答える。

「そう言う問題じゃないんだが」

「あっ、あぁぁんっ!」

 巧みな舌で先端を抉られ唇で竿を扱かれると、僕はもう先生の言葉の意味を理解することができなくなってしまった。
 散々全身を嬲なれ敏感になったところで、先生は漸く僕の中に自身を沈めてくれた。

「っあん……あぁ、イイ……! 先生ぇ〜!」

 もう、どこを触られても感じる。
 その上、先生は僕が最も感じる箇所を重点的に突くものだから、息をするのも絶え絶えになっしまう。

「あぁ……ンッ、先生って、本当にエッチ上手いよね? 女子校にいた時……生徒とやり放題だったでしょ?」

「ん?」

 余裕が出てきたところで、僕は先生の白衣に縋りつきながら尋ねた。
 下世話かもしれないけど、ちょっと気になる。
 女子高生とやりたい放題なんて、みんな憧れちゃうよね。僕は違うけどさ。

「生徒に手を出したことはないよ」

「え〜? うっそだー。じゃあ、僕は?……んぁっ! そんな……急に、先生ひどいっ〜!」

 突然抜き差しのスピードが上がり、僕は驚きに目を見開く。
 でも、もうなにもかもどうでもよくなってきちゃった。だって……。

「やぁ……アッ、アッ、気持ちイイ……! もうイっちゃうよぉ〜!」

 本当に気持ちいいんだもん。
 大人な先生のテクに翻弄されて、僕は本日二度目の白濁の液を放った。



「先生、次授業あるから行くけど、一人で大丈夫か?」

「ん〜? 全然大丈夫。へへっ、今日も最高だったよ」

「……矢野」

 僕がニッコリと微笑むと、先生はどこか気まずそうな顔になって、準備室を出ていった。
 やっぱり、生徒に手を出すのって罪悪感あるのかな? でも、先生とやれなくなったら、僕泣いちゃうから。
 
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