駄文(短)

□お留守番
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……。つまらぬ。

この部屋の主・檜佐木九番隊副隊長は、只今、現世出張中である。

檜佐木の部屋に遊びに来るようになり、留守中も合鍵で入って勝手に寛いでいる。

檜佐木とはいわゆる恋仲などではない。檜佐木の部屋に置いてある現世のものが存外面白く、あとは檜佐木の作る晩ご飯が食べたくなると気紛れに立ち寄る。檜佐木は、しれっと、……わ、私に惚れているなどと抜かすが、その割には、それらしいことはしてこない。いやいや、それではまるで私が何か期待しているようではないか。断じて違うっ!

勿論、不埒な行為に至れば返り討ちにしてくれるし、檜佐木もそのことは重々承知なのであろうが、それにしてもそれはそれで、私は一体、あやつにとって何なのだ? と思ってしまう。

はぁっ、と溜め息をついて仰向けに大の字になって寝転ぶ。……檜佐木、早く帰って来い。退屈だ。
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