異世界C
□浦原商店の夜A
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浦原さんと四楓院先生は、いつの間にか戻っていた。
「お、お出かけだったんじゃないんですか?」
「おお、ちょっとな。虚(ホロウ)を片しておった」
「ついでにテッサイの様子も見に行ってきました。このぶんだと、あと2〜3日はかかりそうっスね……」
「そう……ですか…」
長いのか短いのか。
「で、砕蜂は風呂なんじゃな」
「ええ。やっぱりここは女子が先かと……」
「そりゃ、男としては、砕蜂サンに先に入ってもらったほうがイイっスよね♪」
「ほんに、男とは、阿呆じゃのう」
「一緒にしないでくださいよっ!」
「ほう。お主、一瞬たりともそのようなことを考えんかった、と言い切れるのか? ん?」
……。図星だった。ってか、何しに来たんだ?
「まあ、年頃の男子がまったく興味がないようでは、それはそれで問題じゃ。ましてや、好いたおなごに対しては、のう?」
四楓院先生は、ニヤリと笑った。が、浦原さんは、少しマジな顔になって尋ねてきた。
「砕蜂サンはともかくなんスけど、檜佐木サン、アナタ、格闘技はどのくらいできますか?」
「学校の体育で習ったくらいですけど……」
(フム……。じゃあ、受け身くらいは取れますかね……。まずは……)
浦原さんは何やら呟いていたが、
「ま、どっちにしても、受験が片付いてからにしましょ。砕蜂サンにも追々。で、目下のところ、勉強でお困りのことは?」
また、いつもの調子に戻っていた。