異世界B
□これって、デート?
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2人で映画を見た。何だかデートみたいだった。遅くなったので、晩御飯も一緒に食べて帰ることにしたが、ファミレスでは高くつくということで、○ックでハンバーガーのセットにした。
私ならセットで充分だし、ポテトは時々残すことがある。しかし、檜佐木はセットだけでは足りず、ハンバーガーを1個追加していた。私は思わず、
「かえって高くつかぬか?」
と尋ねていた。すると、
「え? ああ、まあ…。でも折角お前と初めて映画見た帰りだから、晩御飯くらい一緒に食いたいな、って思って。ファミレスとかの方がよかったか? それとも、……早く帰りたかったか? 」
檜佐木がじっと見つめてくる。また心臓がドクンとなった。どうしてそんな思わせ振りな言動をするのだ?
「わ、私は構わん。どうせ家に帰ってもコンビニで何か惣菜でも買って食べるだけだし…」
「お前なあ。料理できるんだから、もうちょっと自炊しない?」
「時間がもったいない…」
「…まあ、そうなんだけど」
そんなことを言いあいながら、徐(おもむろ)に食べ始めた。