異世界B
□浦原喜助の正体
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すると、また砕蜂が口を開いた。
「それは、私たちは一緒にいないほうがよい、ということか?」
少し声が震えているような気がした。
「有り体に言えば…、そうなりますかね…。でも強いて言うならば、過去形です。あなた方はあの時、真実を知るという選択をされた。その時点で運命共同体っすよ」
「えっと、あの…?」
「まあ、早い話が、くっついちゃいなさい、ってことで…、っ痛いっ!」
いつの間にか、四楓院先生がいて、浦原さんの頭を思いっきり殴った。
「喜助〜っ! 未成年に、儂の教え子に、何ということを言うのじゃっ!!」
「ひどいなあ。本当のことを教えて差し上げただけじゃないっスかぁ」
そこで浦原さんは真面目な顔で向き直り、
「いずれにせよ、開きかけた扉は、もう閉められない。だから、覚悟をお決めなさいって言ってるんスよ」
「それって…?」
「だってアナタ方に、『これ以上一緒にいてはいけない』なんて言ったところで、『はい、そうですか』なんてことにはならないでしょう?」
図星だった。