異世界A

□プールに行こう。
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模試の結果が返ってきた。俺の成績は、第一志望校がC判定。……微妙だ。ただ、第一志望が国公立の医学部で、俺が現役生ということもあったのか、予備校の特待生制度を受けられることになった。全額免除にはならなかったが、かなり減額してもらえることになり助かった。

砕蜂も、第一志望はB判定だったらしい。今のこの時期ならまあまあか。夏休みも予備校で顔を合わせることになりそうだ。

昼休みにそんなことを話していると、虎徹姉妹がやってきた。

「ねえねえ。砕蜂さん、今週末、空いてる?]

「まあ、スケジュールとして空いていることは空いているが…。」

「じゃ、プール行かない?」

「……。まだ泳ぎに行くのは早くないか?」

「だからよ。混む前に行くの。室内プールだから年中やってるんだけど、今ならまだ千円キャンペーン中なの。伊勢さんも誘っておいたから。ね、どう?」
「先輩、どうですか?」

「あのっ、私は寒がりだから…。」

「温泉もついてるから、身体が冷えたら温泉に浸かりにいくの。気持ち良いよ。」

「う…。」

なかなかに断りにくそうだ。
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