異世界A
□夏期講習の手続き
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俺のことが他校の生徒にも知られているようだ、ということは、砕蜂も察知したようだ。
「…檜佐木は随分と有名人なんだな。何か色々とやらかしたのか?」
「違ぇよ。生徒会長として他所の高校に出掛けたりもしてるからだろ。」
「ふ〜ん。」
しばらくすると、また別の声が聞こえてきた。
「ねえねえ、檜佐木くんと一緒にいる子、誰?」
「あれ、空座第一高校の制服だよな。あんな可愛い子いたっけ?」
「彼女かな?」
「あんな可愛い子とクラス一緒なら、夏期講習楽しみだぜ。」
などと囁かれている。ふと砕蜂を見ると真っ赤な顔をしている。
「お前だって、噂になってんじゃん。」
…「彼女かな?」にはあえて触れないことにした。