異世界A

□長い1日の終わり@
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とりあえず、砕蜂に謝って、一番言いたかったことを伝えた。が、何だか急に恥ずかしくなってきて、逃げるようにその場を立ち去った。

家に着くと、洗濯機の中にタオルやら着ていたシャツなどを放り込む。水着も一緒でいいか。洗濯機を回している間、ベッドに仰向けになって、長かった1日を思い出す。

砕蜂、可愛かったよな…。白い肌にスラリとした手足。男どもの注目の的だった。くっそう、じろじろ見てるんじゃねえっ! と何度言いたかったことか。…って、別に俺のものじゃないよな…。あ、やべ。考えない、考えない。

明日からはまた日常が戻ってくる。授業の用意と予習と…。

その時、唐突に砕蜂が思い出したことが気になり始めた。あいつも、浦原さんの言ってた「虚(ホロウ)」とかいうのを見ていたことになるんだ。しかも身内が襲われて死んでしまったのを間近に見てしまったのだとしたら、普通はもの凄いトラウマじゃないのか? 下手をしたら、あいつが襲われていたかもしれない…? あいつ、四楓院先生たちと会ってからは落ち着いて、あとはいつも通りみたいだったけど、もしかしてすごく無理をしていた…?

そう思うといても立ってもいられなくなった。手が自然と携帯に伸びていた。
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