*jojo*
□笑顔
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「…ッ」
真っ暗な部屋に微かに響き渡る荒い息遣い。
「…声出していいのよ?」
自分の下腹部からこちらを見向きもせずマヤが呟く。
「ハッ。誰が。」
露伴は精一杯の強がりを吐いたが正直限界だった。
なにせもう小一時間もこの状態なのだ。
声を出したくて堪らなかったがマヤの前でそんな醜態を晒す等絶対にご免だ。
もはや意地だけで理性を保っている状態である。
「くっ…!」
だが、マヤは執拗にそこを攻め立て露伴の理性を壊そうとする。
もはや我慢の限界だ。頭が真っ白になりかけたその時。
「待って。まだイかないで。」
「!?」
いきなり寸止めされた露伴の体に何とも言えないもどかしさが駆け巡る。
しかしマヤは露伴の気持ちを知ってか知らずか、それからゆっくり手を離すと自分の体をわざとらしく露伴に見せ付けるように、じわりじわりと下着を脱ぎ始めた。
「…。」
「じれったい?」
「別に。」
マヤがこの家に来て約一週間。
露伴は約束通り毎晩毎晩マヤの相手をさせられていた。
それも一晩に何回も何回も。
ぶっちゃけ体が持たない。
毎回今夜こそは断ってやろうと思う露伴だったが(お決まりの台詞で)いざベッドに入るとマヤの美しい緋色の目に魅せられてしまい、つい流されてしてしまうのだった。
「まるで麻薬のようだな。君は。」
聞こえているのかいないのかマヤはうっすらと笑みを溢すと、ゆっくり腰を落とした。