*jojo*
□一夜の過ち
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ある月の綺麗な真冬の晩。
一人の青年がコツコツと人気のない公園を歩いていた。
彼の名前は岸辺露伴。
漫画家だ。
今日は取材の為とある場所へと赴いていたが、対して良い画が撮れず。
おまけに大嫌いな東方 丈助と出くわしてしまったせいで、イライラが治まらない様子だった。
「クソッ。今日はツイてないぜ…。」
ブツくさと文句を垂れながら、露伴は足早に家路へとついた。
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暫く歩いた時だった、空気に何やら違和感を感じ露伴は立ち止まった。
「?」
何だ?この甘ったるい香りは…。
香水…?
いゃ、そんなきっつい香りじゃない。
何というか…もっと繊細で、控え目で優しい香り…。
そぅ。まるで春に咲き乱れる満開の桜のような…そんな香りだ。
と、露伴がグダグダ考えていた時。
ふと、香りの漂ってくる方から何かが浮かび上がってきた。
「…。」
闇夜に浮かぶ白いもの…。
宇宙人?
いゃいゃ。
そんな非科学的な物は信じちゃいない。
その白い「なにか」はルビーのような緋色の目を輝かせながらこちらを見つめていた。
「僕に何かご用意ですか?」
それは、透けるような真っ白な肌と赤い目をした、まるで白蛇のような美しい女性だった。