*虜長編*

□第六話
1ページ/6ページ






ある晴れた日のお昼時。

サニーとライラと小松は、とあるレストランにて食事をしていた。


「うーん!ツチノコエビのハムフィッシュ乗せ。なんてデリシャスな組み合わせ!!
真夏の海の潮風が、ハムフィッシュに程好い塩気を含ませ……うんたらかんたら。」


「『調和』ですよねサニーさん!味の調和!」


「松ぅ!味だけじゃねーだろ?」


と、サニーは室内の片隅に腰掛ける一人の男性に音楽のボリュームを上げるよう指示を出す。


「えぇ〜…私ボサノバ嫌だぁ。ポンコツ!ロックに変えて。」


「お前っ。勝手な事言うんじゃねー!ロックなんて調和しねーだろ。つかポンコツじゃねーし!ポンコチ!」


「え?ポコチ…」


「わー!!!それ以上言ってやるなっっ!!!」


「あの〜サニーさん。」


小松は二人のやり取りを見つめながら、恐る恐るサニーに問いかけた。


「さっきから気になっていたんですが、そちらの女性は一体……。」


「あ?あぁ。
紹介が遅れたな。こいつはライラ。俺の同居人。」


「ど…同居人!?」


「んっ!初めまして!
ライラといいます!えぇーと小松君だっけ?よろしくね!!」


ライラはもちゃもちゃとツチノコエビを頬張ると、ワインをガブガブと飲み干した。


「お前…食欲も半端ねーけど、酒もかなりいけるンだな。もうそれ三本目だぞι」


「うん、わたひぃおしゃけもしゅきだから…もちゃもちゃ。」


「く…食いながら喋るなι」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ