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□A darling person X
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昨日、多分だけど日向は告白されたんだ
だって...あんなピンクを重視した感じが今にも告白します!
ってゆう雰囲気をかもし出してたもん
嫌すぎるよ...違ッ!
諦める俺には関係ないぃ!!
クラスに行きにくくてクラスの前で慌てていたら後ろから日向が来ていたのに気づかなかった
「何やってんだ?伊月」
「はゎ!?...な、なんでもない」
真っ赤な顔してるだろう俺を見て笑う日向
そりゃ笑えるよな、だってあんな慌ててたんだから!
何してたんだろ...恥ずかしい
「百面相して考え事かよ?」
「ひゃ、百面相って!そんな俺...」
「してたろ」
そんな酷かったのか...
これは失態だろう、じゃなくてね!
そうじゃなくて昨日のあの女の子はどうなったの?
すき...じゃなくて、友達として気になるじゃん!?
だから聞きたいんだけどっ
「おー、そーだそーだ、伊月、これ」
「...ぇ?」
「昨日の女の子居ただろ?その子が伊月に渡してくれだってさ」
「...ぁ、うん。ありがとう...」
気づいちゃった
日向はこれを渡せるってことは俺のことは友達としか見てないんだなぁ...分かってたのに...すげぇショックで今にも逃げ出しそうだった
でもそれが駄目な事ぐらい知ってるから踏みとどまる
どうしよう...諦めるどころか、更に好きになってる自分がいる
日向に迷惑なんてかけたくないよ
どうすればいいの...?
俺に選択肢なんてあるんだろうか...
そう考えているうちに俺の手の中に納まる手紙に目がいった
俺はやっちゃいけないことをしようとしてるんだ
好きな人が居るくせに...女の子になんか興味ないくせに...
それから俺たちは1日中口を利かなかった
俺から話すことはたくさんあった、でも言えない事のほうが多くて、だから口なんて開いたら何を言い出すか分からなかったから俺からしたら嬉しかったし気持ち的にも楽だったんだ
今日...村松さんに返事しよう...
ごめんね...俺がすることは君を利用することしか出来なんだ
でも、もし忘れられたら絶対君の事を幸せにしたいとも思ってるんだ
俺が忘れられなかったら憎んでくれても構わないんだよ
「村松さん居る?」
ひょこっと顔を出して村松さんを呼んでもらう
するとほんのり赤くなった顔で俺のほうに走ってきた
「あの...手紙...」
「あ、読んだよ。えっと...酷いって思うかもしれないけどさ、俺好きな人居るんだ。でもその人俺のこと別にどうでもいいだろうな...だからそれでもいいなら...」
「...是非!あの!宜しくお願いします...伊月君」
「うん、ごめんね。言わないほうがよかったのかもしれないけどさ...言わないとやっぱり駄目な気がして」
「いえ...言ってくれて私は嬉しいですよ...?」
はにかんだ笑顔を見せてくれたから安心した
こんないい子なら大丈夫だろう
あいつのことを忘れさせてくれる気がするんだ
「敬語...じゃなくていいよ、あ..そろそろ戻るね」
「...ぇ、うん!」
「あ、そうだ!今日部活休みなんだ、だから一緒に帰ろ...?」
「うん!待ってるねっ」
俺はそれを聞いた瞬間に自分のクラスに向かって歩いていった
これでいい
俺は一歩ずつだけどしっかり進めればそれでいいんだ
俺が村松さんを好きになれば問題はないんだから
だから日向も幸せになって...
そう願わずにはいられなかった